突然ですが、あなたは虫が好きですか?それとも嫌いですか?
この記事にたどり着いているということは、きっと「虫が苦手・嫌い」な方でしょうか?
私は虫がとても苦手でした。
しかし、今は虫と出会っても、昔ほど嫌ではありません。
さらに、一部の虫は触れるまでになりました。
なぜでしょう?
その理由は虫への知識がついたから、また見慣れたからです。
「完全に苦手ではなくなった」というと嘘になりますが、虫の写真すら見たくなかった私が、今はどんな虫と出会ってもパニックにならずに過ごすことができています。
ところで、あなたはこんな経験はありませんか?
ある夏の日、洗濯物を取り込もうとベランダに出ると、ひっくり返って死んでいるセミを見つけました。
「嫌だなぁ」と思いつつ、でも洗濯物は取り込みたい。
恐る恐る近づいた途端、死んでいるはずのセミが「ジジーッ!!」と大音量の鳴き声で暴れ、おもわず「ギャーッ!」と悲鳴をあげてしまったことはありませんか?
また、ある夕暮れ時、帰宅して玄関の鍵を開けようと思ったその時、大きな蛾がドアにピタッと張り付いているに気づき、心臓がとまりそうになったことはありませんか?
私は何度もあります
虫が嫌いな人にとって、虫との遭遇は心臓バクバクのパニックにおちいるほどの大事件ですよね。
「できれば、虫と遭遇したときも平常心でいたい」と思いませんか?
今回は、虫嫌いを克服したい気持ちはあるけれども、「克服なんてできるの?」「今までずっと嫌いだったんだから無理!」というあなたへ、できるだけ簡単に虫への苦手意識を軽減し、虫嫌いを克服する方法を紹介しようと思います。
ほとんどの方が「知識」と「見慣れること」で虫嫌いを克服できるはずです。
私は、昆虫が大好きな子どもと生活することで虫に対する知識が増えました。さらに、強制的に虫との接触回数が増えたことで、虫に慣れました。虫嫌いを克服できたのは、そのおかげだと思っています。
そして、息子と同じ幼稚園に通う昆虫が大好きな子どものお母さんたちも、私と同じような感じで虫が平気になっているようです。
- 虫を好きになれなくても、せめて見かけたときに動揺しないくらいにはなりたい
- 虫とは近づきたくない。きっと克服できないだろうな
- 子どもが虫に興味を持ってしまったけれど、私は虫が嫌いで困っている
そんな方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
参考になればうれしいです♪
「虫嫌いの克服」の定義
当記事での「虫嫌いの克服」の定義は、「虫を見た時の恐怖心や嫌悪感が軽減されることで、日常生活で支障がでないようになること」とします。
何ごともそうですが、「苦手・嫌い」から「好き」になるのは、かなりむずかしいです。まずは「苦手・嫌い」から一歩踏み出して、「普通」レベルに近いところまでがんばってレベルアップみませんか?
あくまでも少しずつ無理をせず、スモールステップを心がけながら、日常生活で虫と出会っても動揺せず、平常心でいられるようになることを目標に少しずつがんばってみましょう。
「苦手なものを克服したい」と思う、その気持ちがステキです!
なぜ虫が苦手なのか?
そもそも、なぜ虫が苦手と感じるのでしょうか?
ところで、以前、たまたま見ていたNHK「チコちゃんに叱られる」で、「くすぐったいってなに?」という質問がありました。
その答えは「天敵から身を守るための本能」でした。そして、この人間の「天敵」は「虫」のことだというのです。
そのとき解説されていた桜美林大学の山口創先生のお話によると「くすぐったいとは、病気を媒介する蚊のような虫が皮膚に止まった時、不快に感じる本能」ということでした。(2020年5月の放送を視聴)
それなら、人が虫に対して嫌悪感を抱くとこは自然なことだと思いませんか?
もしかすると、虫が嫌いな人が多いのは「天敵だから」という人間の本能レベルの理由があるからかもしれません。
天敵なら、嫌いに思ってしまうのは仕方がないのかも・・・
それでは、なぜ「虫が好きな人」が存在するのでしょうか?
虫が好きな人も「虫が人間にとって天敵になる場合がある」ということをもちろん知っています。
それなのに、彼らはなぜ虫を好きでいられるのでしょう?
それは「全ての虫が危険なわけではない」ということを知っているからです。
危険な虫とそうでない虫の知識があり、危険な虫と遭遇したときにどうすればよいかを知っているから、必要以上に怖がらないわけなんですね。そして、知識があれば、危険な虫と出会わないよう避けることもできます。
虫が苦手で必要以上に怖く感じてしまう最も大きな原因は、知識がないからです。
相手が何者かを知らないからです。
虫にかぎらず、知らないものって苦手に感じてしまいますよね
虫が好きな人たちは、虫に対してのあらゆる知識があります。
虫が苦手な私たちが知らないような虫のステキなところやおもしろいところを、たくさん知っています。
もし、私たちが虫のステキなところやおもしろいところを知ったら、どうでしょうか?
虫嫌いを克服するための第一歩になりそうな気がしませんか?
虫嫌いを克服するために必要なこと
冒頭でお話ししたとおり、虫嫌いを克服するためには、知識と見慣れることが必要です。
ここでお話しする「知識」とは、具体的に言うと「相手を知ること」です。
つまり、虫について知ることです。
得体のしれないものってなんだか怖いですよね。
虫にかぎらず「人」も、相手の情報を何も知らなければ警戒しませんか?
例えば、小学校や幼稚園のクラスのママたちを思い浮かべてみてください。
初対面だと、情報は外見のみです。
最初は「どんな人なんだろう?」「怖いママだったらどうしよう」と思いませんか?私はそんなとき、適度に距離を取りつつ「この人は、自分にとって害はない人なのか?」と様子を伺ってみたりします。この時点で「ちょっと苦手かも」なんて思うこともあります。
しかし、「住んでいる場所」「趣味」「年齢」「出身地」などの相手の情報を知っていくにつれて、だんだんと警戒心が解け、最初のような「怖い」という気持ちは軽減されます。
「ちょっと苦手かも」なんて思っていた相手も、相手のことを知り、同じ趣味があることがわかると「意外と親しみやすい人だったんだな」なんてコロッと気持ちが変わったりします。
このように、人間関係で「相手を知ること」は怖いという気持ちや苦手意識をなくすための第一歩ですよね。
虫に対しても同じことが言えます。
虫への恐怖心や苦手意識をなくすためには、「相手を知ること=知識」はとても大切な第一歩と言えます。
私は、虫に対して「嫌い、苦手」という気持ちとともに、「怖い」という気持ちがありました。
「見たことがない虫がいる!何するかわからなくて怖い」とか「蜂だ!刺される!怖い!」といった感じで「虫は怖い」と思っていたのです。
しかし、図鑑などを虫が大好きな息子と一緒に見ているうちに、虫の種類や生態にもくわしくなりました。
くわしくなるにつれて見たことがない虫が減り、「得体の知れないもの」にビクビクすることがなくなっていきました。そして、蜂などの人間を襲うことがある虫も、不用意に怖がる必要がなくなりました。
精神が安定しました
ところで、私がどれくらい虫に対して無知だったかというと、カメムシがどんな形をしているかも知りませんでした。
「臭い虫」というのは聞いたことがありましたが、それがどんな臭いで、どんなときに臭いを出すのかも知りませんでした。たくさんの種類のカメムシがいることも、まるで宝石のように美しいカメムシが日本にいることも、もちろん知りませんでした。それくらい無知だったのです。
しかし、今は「これはクサギカメムシだね」とか「外来種のカメムシじゃない?」など、身近にいるカメムシはパッと見ただけでわかります。
息子の影響でカメムシのようによく出会う虫の名前はわかるようになりましたし、名前に加え、「こういう物を食べている」とか「こういう場所に住んでいる」とか「悪さをしない」などの情報を得ることで「怖い虫じゃないんだ」と警戒心が解け、少しずつですが、虫と出会っても動揺しなくなっていきました。
蜂などの人間を襲うことがある虫も、「こうすれば危害はない」という知識を得れば、近づいてきても冷静に対応できるようになりました。
虫に対して調べていくと、「なぜこの虫はこんな姿をしているのか?」なんてことも知っていくことになります。
グロテスクだと思っていたビジュアルは、天敵に食べられないためだとわかると「へ~うまいことできているんだな」なんて感心してしまうこともあります。そうすると、不思議と気持ち悪さや怖さを感じなくなったりします。
「相手を知ること」は虫嫌いを克服するためには非常に大切なことなのです。
人間関係と似ていますね
次に、虫嫌いの克服のために必要な「見慣れること」について、私自身の経験を踏まえてお話しします。
虫に興味を持ち始めた息子は、当時2歳でした。公園に連れて行けば、「あのトンボつかまえて~!絶対とって~!とらなきゃ帰らない~!」なんて泣かれるので、虫が大の苦手だった私は「また虫をつかまえる羽目になったらどうしよう」と涙目になりながら、息子を公園につれていきました。
2歳の話が通じない息子の虫とりに付き合うのは、虫が苦手な私にとってはまったく楽しめず、本当に苦痛でした。
しかし、このころに強制的に虫と接触しまくったおかげで、よく会う虫は見慣れて平気になりました。
息子の虫とりに付き合いだして4年経った今でも虫を「かわいい」と思うことはほぼありません。
しかし、虫を見て「気持ち悪い!こわい!」とは、もう思いません。虫を見かけても「無」の感情です。なんとも思わなくなりました。
「見慣れてしまえば、そのうちどうってことなくなるよ」ということです。
では、どのような昆虫から慣れていくと無理がないのかを考えてみたいと思います。
見た目がかわいらしく、動きがゆっくりの昆虫から慣れていくのがオススメです。
下の写真の昆虫は「ヤマトタマムシ」といいます。
ヤマトタマムシは非常に美しい昆虫です。動きもゆっくりで、丸い目がチョンとついたお顔もかわいい昆虫です。
どうですか?ヤマトタマムシなら、親しみが持てる気がしてきませんか?
ところで、法隆寺に「玉虫厨子(たまむしのずし)」という有名な国宝がありますが、これにはタマムシの羽が装飾に使われています。
玉虫厨子が作られた飛鳥時代のように遙か昔から、タマムシは美しい昆虫の代表として知られています。しかし、私は昆虫を探すことがなく大人になったので、タマムシを見たことがありませんでした。むしろ、虫がいるような場所が嫌で避けていたので、息子と出会わなければ、このような美しい生きものがいる世界を死ぬまで知ることがなかっただろうと思います。
大げさな言い方に聞こえるかもしれませんが、私は虫嫌いを克服していく過程で見る世界が変わりました。虫嫌いを克服していくことは、きっと辛くて大変なことばかりではありませんよ。
見慣れていくための練習として、まずは美しい昆虫が展示してある博物館などに足を運んでみるといいかもしれません。
博物館は多くの人に興味を持ってもらえるように、美しい昆虫の標本を展示しているところがほとんどだと思います。虫嫌いの人でも「これなら大丈夫」という昆虫が見つかるのではないでしょうか?
関東に住んでいる方は、上野にある「国立科学博物館」がオススメです♪
虫嫌いを克服する一番簡単な方法とは?
博物館に足を運ぶのもオススメですが、もう少し手軽に虫嫌いを克服できる方法があります。それは「YouTubeをみること」です。
「え?そんなことで?」と思いましたか?
いえ!YouTubeの力はすごいんです。
周りの虫が好きな子どもがいるお母さんは、虫を見ても「家で虫の動画がずっと流れているからもう慣れた」なんて言っていますし、私自身もそうです。
本でもいいと思うんですが、本だと自分の意思で読み進めなければならず、苦手意識から「読みたくないな」なんて思ってしまうとページをめくる手が止まりやすいです。さらに、読んでいるあいだは他のことはできないというデメリットがあります。
YouTubeはポチッと画面をつければ、それでOKです。
料理や片付けをしている最中でも、ゴロゴロ横になってボケーッとしていても、YouTubeをつけると虫に関しての情報が目と耳の両方から入ってきます。見たくない虫が出てきたら目をふさげばいいのです。ふさいでいても耳から知識は入ってきます。
本よりYouTubeの方がハードルは低いはず
知識を得るために苦手な虫について調べるなんて、全然気持ちが乗りませんよね。
そこで、できるだけ手軽に知識を得ることができるYouTubeがオススメなのです。
YouTubeの映像を見ていると、虫のビジュアルも見慣れます。
動画なので、動いている様子も見慣れます。
虫嫌いの克服のために必要なのは「知識」と「見慣れること」でしたよね。
誰でも簡単に虫への知識がつき、見慣れることができるYouTubeは、虫嫌いの克服に大きく役立つでしょう。
もうひとつ、虫嫌いを克服するためにYouTubeがピッタリだと思う点があります。
それは、「意識改革ができる」ところです。
虫ジャンルのYouTuberさんは、虫が大好きです。
出会った虫に対して「かっこいい・かわいい」「芸術的に美しい」「会えるなんて感動」なんてうれしそうにお話ししています。
虫が気持ち悪いと思っていた私ですが、このような虫好きの方の言葉を聞いているうちに「ふーん、興味深いな・・・」「そう言われてみると、確かにかっこいいかも?」なんて思い始めていることに気がつきました。
虫好きの方の話を聞くことで「虫って気持ち悪いものではない」と意識改革できるのです。
虫嫌いを克服する一番簡単な方法とは、虫嫌いを克服するために必要な「知識」「見慣れること」に加え「意識改革」までが同時にできる、YouTubeを見ることなのです。
オススメのYouTubeを紹介します♪
虫嫌いの克服に役立つYouTube動画を紹介します。
とくにオススメなのが「週末養蜂チャンネル」というニホンミツバチの養蜂をされている方が配信しているチャンネルの動画です。
こちらの動画を見れば、スズメバチを不用意に怖がる必要がない理由がわかります。
私は「蜂は怖い」と思っていましたが、週末養蜂チャンネルを見て、「蜂ってすごいな」という見方に変わりました。5歳の息子も大好きなチャンネルで、下のスズメバチとミツバチが対決する動画をよく見ています。
蜂についての知識が深まる、とてもおもしろい動画ですよ♪
下の記事では、虫が好きな子どもにおすすめのYouTubeチャンネルを紹介しています。見やすい動画のチャンネルを選んでいますので、こちらも虫嫌いの克服に役立つかと思います。
でも・・・
そうは言っても、
- 「急に飛んだり予想できない動きが嫌い!」
- 「耳元で聞こえる羽の音が不快!」
- 「臭いや毒が怖い」
こんな方は「YouTubeを見たって意味ないでしょ」って思うかもしれません。
しかし、YouTubeを見ることで「予想できない動き」「臭いや毒」は「こうなる」という予想がある程度つくようになり、苦手な虫への対策ができるようになります。
また、生息地を知れば、「いるかもしれない」という心の準備もできます。
残念ながら、羽の音の不快感はYouTubeをみたところで苦手を克服することはできませんが、大抵のことは「知識」や「見慣れること」でカバーできるはずです。
そうなれば、日常生活で虫と出会っても、必要以上に驚いたり怖がったりしなくても大丈夫になりますよ。
まとめ
虫嫌いを克服するために、まずはYouTubeを見て、知識を蓄え、見慣れるまでがんばってみましょう。
「虫を見ても動揺せず、冷静に対応できる」ことを目標に、スモールステップで無理をしないことが大切です。
虫を好きとは思えなくても、少しずつ日常生活を送るのに困らないようになるはずです。
虫嫌いを克服すると、無駄に怯えたり驚いたりすることが減って、心理的に楽になりますよ。
画面越しで大丈夫ですので、虫と会う回数を増やしていきましょう。
そうすれば、気づいたころには「思ったより怖くないかも」と思えるようになるでしょう。